PGA
PGA

ポリグリコール酸(PGA)は、グリコリド(グリコール酸の環状二量体)をモノマーとし、それを開環重合することにより得られます。

組成図
化学名
ポリグリコール酸
ポリグリコリド
ポリ-2-ヒドロキシ酢酸
ポリ[オキシ(1-オキソエチレン)]
ポリ(p-ジオキサン-2,5-ジオン)
ポリ(1,4-ジオキサン-2,5-ジオン)
化学式
−(C2H2O2)n
−O−CO−CH2
式量
58.03608
CAS番号
26124−68−5, 26009−03−0
PoLyInfo PID
P090085
性質
結晶性,難溶性(低分子量のものを除く)
【参照データベース】
独立行政法人 物質・材料研究機構, 高分子データベース (PoLyInfo)(データベースへのアクセスにはユーザー登録(無料)が必要です。)
アメリカ合衆国 国立医学図書館, 専門情報サービス, 化学情報, ChemIDplus

ポリグリコール酸(PGA)の仕様(例)

当社の代表的なPGAポリマーの仕様(規格)を以下に示します。
試験項目
規格
ポリマー同定
標準PGAのIRスペクトルと一致すること。
融点(Tm
Tm = 223 − 235 (℃)
溶融挙動 
Tmax = 230 − 240 (℃)
MFR
MFR(240, 10) = 3.0 − 9.0 (g/10min)
粒度
目開き500 µmの篩いを通過しないこと。
外観
異物の混入がないこと。
基本色:明るい灰みを帯びた黄(ベージュ),
濃い場合:くすんだ黄赤(タンあるいはカーキー),
薄い場合:赤みを帯びた黄色みのうすい灰色(アイボリー)。
(目視検査)
上記以外のPGAポリマーをご希望の場合は個別にお問い合わせ下さい。ご要望に沿ったPGAポリマーを重合いたします。

ポリグリコール酸(PGA)の形状と用途

PGAポリマーは、主として生体吸収性縫合糸に加工されて上市されている他、人工硬膜補強材等としても使用されています。縫合糸とする場合は、フィラメントが剛直で柔軟性に乏しいため、細いフィラメントを束ねたマルチフィラメントとして用いられています。
形状と用途を以下の図中カラーで示していますが、これら以外にも多様な形状へ加工したり広範な用途の可能性があります。 形状と用途 図